XB9Rのカスタム作業

bremboのタンクレスリアブレーキマスター、そのまま使うのはあまりに危険過ぎる!?

 

ビューエルさんのリアブレーキマスターは、ピストン径1/2、取り付けピッチ40mmの仕様。このうちピストン径1/2という仕様は全然珍しくないんだけど、取り付けピッチ40mmの方がものすごく厄介なんです。取り付けピッチ40mmのリアブレーキマスターは純正・アフターパーツ問わずマイナー規格であり、49mmと比べるとめっちゃ選択肢が少ないのです。

 

それでも新品が全く入手できないというわけではなく、恐らくもっとも新品を安価に入手できる手段は、bremboのリアブレーキマスターでしょう。

bremboといえば高級なイメージが強いですが、こちらのPS13と呼ばれる製品は廉価版のタイプ。PS13にはリザーバータンクが別体式のものと一体式(タンクレス)のものがありますが、別体式はBMWなどに、一体式のものはKTMのモトクロッサーなどに純正採用されている様子。

このブレーキマスター、オーバーホール不可の使い捨て仕様なのです。え?それってどうなの?って最初は思いましたが、オーバーホールの部品代と手間を考えると、この価格なら確かに使い捨てというのは理にかなっている気がします。オーバーホールキットだけでも数千円しますし。

ところで、このブレーキマスターにはかなり気になる点がありまして・・・

それがコレ。プッシュロッドの抜け止めがなく、こんな感じで抜ける可能性があるのです。

日本車で一般的なブレーキマスターだとCクリップによるプッシュロッドの抜け止めがありますが、このブレーキマスターにはそんなものはありません。プッシュロッドは刺さっているだけなので、固定はダストシールとの摩擦力頼りなのです。

もちろんブレーキペダルが通常の位置であればこれでも抜けないんですが、なにかの拍子にペダルを持ち上げてしまうと走行中でもこのように抜けかねません。抜ければ当然ブレーキは使えなくなります。なんせブレーキですから、万が一でも抜ける事態があってはいけないのです。

 

このマスターを純正採用する車種であればおそらくブレーキペダル側に抜けないための工夫があるのでしょうが、今回のように汎用品として使う場合はそれぞれの車種にあわせて対策を追加しなければなりません。

 

あまり目立つような対策にはしたくないので、なるべくすっきりと仕上げたいところ。いろいろと考えた結果、ロードバイクのブレーキワイヤーを使ってワイヤリングすることに。このステンレスワイヤー、そこそこの太さがありながらもしなやかなので、ブレーキペダルの動きを邪魔しないはず。

 

取り付け部のカラーの調整だとか、ワイヤーの長さの検討などにより時間はかかりましたが、その甲斐もあってほどほどにすっきり、それでいて抜群の抜け防止効果を得ることができました。元々プッシュロッドがそう簡単に抜けるわけではないけど、これで万が一にでも抜けることはなくなったはず。

同じbremboのリアブレーキマスターをお使いの方はどんな感じて取り付けられているんでしょうね。更にすっきりと、それでいて確実な抜け防止機構があればいいんですけど。

-XB9Rのカスタム作業
-,