XL系・XB系のどちらのビューエルでも、リアブレーキマスターシリンダーはニッシン製のほぼ同じものが採用されています。
ニッシンは日本の企業で、採用している国産車はそれこそ星の数ほどある!・・・というのは間違いないのですが、だからと言ってビューエルさんに流用できるものの選択肢はそれほど多くないというのは先日ご紹介した通り。
他車種の部品を容易に流用することが出来ないのであれば、今ついているビューエル純正のリアブレーキマスターシリンダーって意外と貴重な存在なのかもしれません。ならば、メンテナンスに気を付けて出来る限り大切に使ってやりたいところ。
しかしながら、この見るからに貧弱そうなリザーブタンクへと繋がるホースを差し込むコネクタ部分は、補修部品が出ません。
これはビューエルだけではなく、同じくニッシン製のリアブレーキマスターを採用する車種でもよくあることの様子。
いくら樹脂製とはいえこのコネクタ自体が折れることは極めて稀なのですが、その根元のOリングが硬化してフルード漏れを起こすようになるのは結構よくあることのようです。
この部分はブレーキング時に圧がかかるわけじゃないから多少ブレーキフルードが滲んでも機能的には問題ないのですが、ブレーキフルードは塗装等を侵すのでやっぱりそのまま放置するわけにはいきませんよね。
どうにかして補修部品が手に入らないものか・・・
と悩んでいたら、あっさりと目についたのがこちらのデイトナのリペアパーツ。
製品写真を見る限りではどっからどう見ても同じに見える!?ニッシン用って書いてあるし、使えるに決まってる!?
・・・と決めつけていたんだけど、よくよくパッケージを見るとブレーキ・クラッチ共用って書いてあるじゃないですか。これってもしかして、フロントブレーキマスター用なんじゃないの?という可能性があることにパーツを入手してから初めて気が付きました。そういえば、XB9Rで使っているラジアルマスターにもこんなコネクタが付いてたな~・・・。
そんなことに気が付いても本当に今更なので、気にせず内容物の確認をしましょう。
中身はコネクタ本体と、スナップリングと、Oリングと・・・なんか、リアブレーキマスターでは絶対に使用していない部品が一個入っていますが、まぁ気にしないでおきましょう。
こちらはビューエル純正のニッシン製リアブレーキマスターのコネクタ周辺部品と並べてみた写真。上側がビューエル純正、下側がデイトナです。おぉ!?余分なものが一個あるのは無視するとして、他の部品はなんだか一緒じゃないの、これ!?
コネクタのホース接続部の角度は明らかに違うけど、こんなの機能的には全然関係ありませんしね。重要なのはマスターシリンダーへの差し込み部の寸法なのですが、実際に各部の寸法をノギスで拾ったところ両者はどうやら同寸法の様子。つまり、この2つの部品は実質同じものでした。やったね。
寸法が同じなのですから、当然ビューエル純正のニッシン製リアブレーキマスターに取り付けることが出来ました。やっぱりホースの向きは少し変わっちゃいますけどね。
というわけで、
結論
リアブレーキマスターのコネクタは、デイトナの42428で代替可能
これで、フルードが漏れても交換できるね!・・・と言いたいところなんですが、このコネクタ取り付け部のOリング周辺は古くなったフルードでマスターシリンダー本体が傷みやすいっぽいので、フルードの漏れを克服したとしても未来永劫マスターシリンダー本体を使えるってわけじゃなさそうです。