Buellに関すること

代替パーツの乏しいビューエルのリアブレーキマスターシリンダー。取り付けピッチ40mmの救世主はbrembo?

あぁ、悩ましきビューエルさんのリアブレーキ…。

本日は以前の投稿に引き続き、ビューエルのリアブレーキマスターシリンダーの代替パーツについて考えてみましょう。

ビューエルの純正リアブレーキマスターシリンダーは内部部品はごっそりと他車種のものが流用できますが、そのボディには補修部品がないので、腐食してしまったら交換するしかありません。でも、その交換候補がなかなか無いんですよね。国産車ならこんな苦労しなくても済むんだろうに…

 

選択肢の少ない取り付けピッチ40mm

以前の投稿でご紹介した通り、ビューエルさんのリアブレーキマスターシリンダーはちょっと珍しい仕様。

ニッシン製のピストン径1/2のマスターシリンダーなんて全く珍しいものじゃありませんが、それに取り付けピッチ40mmが加わると代替パーツの選択肢は一気に少なくなります。

国産車で主流の49mmピッチなら補修パーツの入手に全く不自由しませんし、ブレーキ周りをすっきりさせたい人はオフ車で流行りのリザーバータンク一体式のものまで他車種の純正部品から選べちゃう!

しかしながら、取り付けピッチ40mmになると選択肢はブレンボやゲイルスピードといったカスタムパーツくらい…。

しかも、ブレンボのストリート向けのタイプには補修部品がでないというデメリットが、ゲイルスピードにはピストン径1/2がないからブレーキキャリパーの交換が必要になるというデメリットがそれぞれあります(ゲイルスピードのΦ12mmは、キャリパーピストン径Φ32mm、Φ34mm向け)。

どちらものデメリットもあまりにもデカすぎませんかね…?

 

ビューエルは49mmピッチ化できないの?

パーツの選択肢や補修部品の調達に難がある取り付けピッチ40mmのリアブレーキマスターシリンダー。そんなもんなんかとっとと捨ててしまって、代わりに取り付けピッチ49mmのリアブレーキマスターシリンダーを取り付け出来るようにした方がいいんじゃね?って思ったわけですよ。わたし。

早速わたしのXB9Rを取り付けピッチ49mm化しちゃおうといろいろ試行錯誤してみたんだけど、ステップ周りの形状上、綺麗に収めるのはなかなか難しそう。ステップ周りの造りが、40mmピッチのマスターシリンダーがぴったり収まるようになっているんですよね。ほんと、いい造り!これは社外・純正共に同じです。

お手軽なのは写真のような感じでやや後ろにオフセットさせる取り付け方法なんだけど、そうするとブレーキペダルからマスターシリンダーへのピストンの入力角度が変わっちゃうし、それにはどうも抵抗感を感じてしまいます。そして、なによりも見た目が全然イケてません。機能も大切だけど、見た目も大事!

そりゃステッププレートから作れば綺麗に、そして安全に49mm化出来るんだろうけど、それは流石に手間と費用がかかりすぎるから、最終手段にしときましょう…。

 

ブレンボに頼るしかない?

取り付けピッチ49mm化が簡単・綺麗にはできそうにない、かといってキャリパーを交換するつもりもない…

となると、残された手段はリアブレーキマスター一式をブレンボ化すること。

ブレンボといえば高級なイメージがありますが、ストリート用のパーツは結構安価。ニッシン製と同じくらいのお値段で購入できます。

しかしながら、そのような価格帯のストリート用のパーツには補修部品が出ません

KTMやBMW、ドゥカティといった外車ではストリート仕様のブレンボ製リアブレーキマスターが純正採用されていますが、これらもやっぱり補修部品は設定されていない様子。

ということはオーバーホール時はアッセンブリー交換となるわけですが、それでも部品の供給の心配をしないでいいだけヨシとしましょう。

 

というわけで、早速我が家にやってきたブレンボくん。ストリート用のピストン径13mmです。PS13って商品名で売られていることが多い様子。

価格帯はニッシン製とほぼ同じですが、質感はビューエル純正のニッシン製とは雲泥の差でよいです。やだ…ブレンボって素敵やん…。

 

今回はブレンボが販売しているものよりもやや安価なものを購入したのですが、裏側の表記を見る限り恐らくBMWに純正採用されているものっぽいです。

 

追加でいろいろ必要なブレンボ化

ブレンボのリアブレーキマスターシリンダーを買う時に気を付けたいのがプッシュロッドの存在。

摩訶不思議なことにブレンボはなぜかプッシュロッドは別売のようで、でもそれなのに適合するプッシュロッドがさっぱり見つからないという…。

もしかしてブレンボさんって商売する気ないんじゃね?ってレベル。いや、絶対やる気ないでしょ。

というわけで、ブレンボ純正ではないプッシュロッドを調達。これも多分BMWの純正パーツだと思う…

ブレンボのリアブレーキマスターの造りってお馴染みのニッシン製とは随分違い、プッシュロッドは差し込むだけの構造なんです。

でもそれだけじゃスッポ抜けてしまうので、ダストシールをはめ込む溝があります。まぁ、組み込んでしまえばそもそも抜けることなんてないんですけどね。

こんな感じでブレンボのプッシュロッドはシンプルな構造なもんだから、自作する人もおられるみたい。

 

ブレンボさんはプッシュロッド以外にもバンジョーボルトのネジピッチも、リザーバータンクを繋ぐホースの太さもニッシンとは異なります。

なので、ブレンボ製のマスターを装着するにはマスターシリンダーだけじゃなくて周辺の部品一式全てを交換しなきゃいけないのよね…。

 

タンクレスのブレンボには落とし穴が!?

ここまでならブレンボ化に必要な部品揃えたよ〜で終わるんだけど、せっかくブレンボ化するならタンクレスにしたいな…って欲が出ちゃったんですよね。

わたしはプラスチック製のチープなリザーバータンクが嫌いなんだ!

そんなわけでどう考えても勿体無い、二個目のブレンボ製リアブレーキマスター。こちらはブレンボの正規品でした(パーツNo10.8505.11)。

 

憧れのタンクレス!

これでチープなリザーバータンクと、鬱陶しいゴムホースとオサラバできるぜ!

…と思いきや、

やっぱり立ちはだかるプッシュロッド問題。

てっきり先程のBMWに採用されているやつとプッシュロッドを共用できると思っていたら、全然寸法が違うんでやんの。ピストン径は同じ13mmなのに!

プッシュロッドの太さが2mmくらい違うし、なによりも長さが全然違う!

色々調べた結果、このタンクレスのマスターシリンダーはKTMのオフロード系のバイクやハスクバーナに純正採用されているみたいので、BMW同様それらの純正部品を使うことが可能な様子。わたしはKTMの部品(パーツNo.54813056000)を手配したけど、本国取り寄せで時間が掛かるみたい。そして、高ーい!!

そもそも、今回購入したタンクレスのマスターシリンダーはブレンボの正規品。なのに、パッケージに対応するプッシュロッドが記載されていないばかりか、そもそも販売されていないっぽいっていうのはどういうこと!?ブレンボさん、やっぱりやる気なさすぎじゃん!

ちなみに、


ユニバーサル13ミリメートルピストンオートバイリアブレーキマスターシリンダーブレーキポンプスズキカワサキホンダヤマハ

このようにAmazonではコピー品かと思うような製品が出回っておりました。粗悪なコピー品?それとも、実は製造元が一緒?そこらへんは分かりませんが、KTMのプッシュロッド1本以下のお値段で購入出来ちゃうので、この正体不明のアッセンブリ品のうち、プッシュロッドだけ使うのも手なのかもしれません。わたしは失敗が怖いからやめたけど…。

 

わたしの結論:ブレンボ化

というわけで、ビューエルの取り付けピッチ40mmのリアブレーキマスターシリンダーの代替部品に、わたしはブレンボ製のリアブレーキマスターシリンダーをチョイスしたというお話でした。

とはいうものの、ブレンボ製のリアブレーキマスターシリンダーにもいろいろデメリットがありまして…

bremboのデメリット

  • ストリート向けの製品にリペア部品はないのでオーバーホール不可。その場合はアッセンブリ交換
  • バンジョーボルトなど周辺の部品はニッシン製と互換性なし
  • プッシュロッドの手配が大変

といったところ。

それでも質感はビューエル純正のニッシン製よりもずっと良いので、まぁなんだかんだで満足しております。

KTMのプッシュロッドが届き次第、バイクに組付けたいと思います!

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