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kawasaki Z1とKR500 @カワサキワールド

 

兵庫県は神戸市にあるカワサキワールド。川崎重工業の製品や技術を紹介する施設なのですが、その展示の中にはバイクに関するコーナーもあります。高い技術で高出力・低燃費を実現した過給機エンジンを搭載するニンジャH2について前回はご紹介させていただきました。

今回はその続き。もう少しだけ気になった車両を紹介させていただきます。

 

というわけで、今回ご紹介するのはこちら。量産車としてはカワサキを代表する車両といっても過言ではない、『Z1』です。国内向けはこの後のZ2となりますが、このZ1こそがいまだに続くZシリーズの始祖となる車両ですね。

Z1って有名な車両ですが、実物をお目にかかる機会は滅多にありません。メーカーだから当然かもしれませんが、そんな貴重な車両がこんな綺麗な状態で保管されているのですね。

 

発売は1972年。ということは、もう半世紀も前の車両。

今でも中古で流通しているようですが、調べてみると相場は550万円~でした。同じく旧車人気のあるハーレーだとその年代はショベルヘッドになりますが、4速フレームのショベルヘッドだとオーバーホール済みでも300万以下ですから、このZ1がいかに高価であるかがわかります。まぁ、ハーレーの場合ショベルヘッドは旧車じゃないという人もいるような世界ですから、球数や歴史感が大きく違うのかもしれませんが・・・。

 

このZ1は先日ご紹介したニンジャH2のすぐ隣に展示されており、昔のバイクと最新のバイクの変化を比べることができるようになっています。そのため、ニンジャH2と同様にこちらもエンジンのカットモデルがありました。

 

最新のバイクと比べると少し仕上げの粗さを感じますが、それでも半世紀前の製品とは到底思えません。空冷フィンの薄さとか、とても繊細な造形をしている格好良いエンジンです。水冷エンジンとはまた違う機能美ですね。2000年のビューエルよりよっぽど加工精度や仕上げは綺麗・・・。

 

こちらはニンジャH2やZ1のような市販車ではなく、バリバリのレーサー。『KR500』です。1982年の車両で、WGP500参戦車両なんだって。

 

鈴鹿サーキットに展示されているホンダのレース車両もそうなんですが、本物のレーサーって意外と手作り感が強いんですよね。程度の差はあれ、それは近年のレーシングバイクでも同じです。数台しかない車両で、しかも日々改良を続けていくのですから当然のことでしょう。

 

手作り感といっても、もちろん加工はめっちゃ綺麗で、我々素人とは比べ物にならないんですけど。

 

アルミブロックのようなキャリパーがついていました。キャリパーサポートもでっかい板だし、トルクロッドも随分上から伸びてきているし、とにかく重たそうです。この車両が開発された時期はディスクブレーキの黎明期?と思ったりもしたのですが、先ほどのZ1はこの車両の10年前の市販車にもかかわらず現代的なレイアウトの足回りをすでに持っています。同じメーカーが製作しているんですから当然理由はあるんでしょうけど、なーんでこんなごっつい足回りをしているんでしょうね。

 

エンジンは2ストのスクエア・フォー。

スクエア?

 

そう、上から見ると真四角にシリンダーが並んでいるのです!これ、クランク周りはどんな構造になっているんだろう・・・。キャブもエンジンを囲むようにレイアウトされていますから、スロットルケーブルの取り回しと同調合わせがとっても大変そうです。

4気筒といえば並列・V型・対向が現代には残っていますが、こんなのもあったのですね。

 

というわけで前回はニンジャH2を、今回はZ1とKR500をご紹介させていただきました。他にも名だたる名車が展示されていますので、興味のある方は是非直接ご訪問されてみてはいかがでしょうか。

基本的には子ども向けの展示が多いので、家族サービスにもよい場所ですよ。

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