先週末、家族サービスの為に車で六甲山に行ってきたんですよ。目的は山頂付近にある六甲山牧場というレジャー施設で、羊たちと戯れる為・・・って、こうやって書くとなんだか恥ずかしいですね。
ところで、関西在住の方ならご存知だと思いますが六甲山は神戸の街を見下ろすように存在している山であり、昔からローリング族(つまり、峠で暴走行為をする車とかバイク)が多く通う走りスポットとして有名な場所でもあります。
わたしも学生の頃何度も六甲山には上がったことがあるんですが、それは決してバイクで攻めるとかデンジャラスな目的ではなく、ただ単にデートで神戸の街の夜景を見る為・・・つまり、女の子にカッコつけることが目的だったんです。
しかしながら、わたしがそんな軟弱な理由で六甲山に足を踏み入れている時代にはもう既に所謂”走り屋”的な人たちは全くおりませんでした。騒音に対する苦情も多かったらしく、二輪が走るには嫌~な感じに道路が舗装されていたり、そもそも山頂付近へ続く道は2輪禁止になってしまったせいでしょう。
なので、六甲山は走りスポットとして有名なんだけど、実際に走ってる人はほとんど見たことないな~っていうのがわたしの認識でした。
ところが、先週末久しぶりに六甲山を訪れたわたしが目にしたのは、高速でカーブを攻めるスポーツバイクの大群!
子供が車酔いしないようにきっちり法定速度厳守、というか、グネグネ道すぎてむしろ法定速度なんて出せないよ!状態のわたしの車を尻目に、もの凄いスピードで山道を駆け抜けていくスポーツバイクたち。
そして驚いたことに各カーブにはビデオカメラや一眼レフ、スマホを使って撮影する大勢のギャラリー達がいるじゃないですか。これはまるで頭文字Dの世界じゃないか!?
先程、わたしはこれまで六甲山ではそういうバイクや車を見たことがないと言いましたが、六甲山と一言で言っても、実際は様々なルートがあるんですよね。今回通ったルートは初めて通ったルートですので、このルートは昔からこういうところなのかもしれません。
いやー、しかし、ほんと、びっくり。結構身近なところにこんな世界があるなんて!
バイクはもちろんSSばかりでしたが、4輪はロードスター軍団、ポルシェ軍団、あとはS2000とかシルビアなど、幅広いジャンルの車とすれ違いました。
山道を猛スピードで走り抜ける行為は、法律で言えば間違いなく違法行為(速度超過)だし、一般車両からしたら間違いなく迷惑行為でしょう。実際、わたしでもすれ違う瞬間は怖かったです。でも、その取り締まりは警察のお仕事ですし、ここで言いたいのはそんなことではありません。
同じくバイク乗りであるわたしが言いたいのは、わたしじゃ絶対あんな走りは無理ということ。今回まさに目の前でそんな走りを見て再認識したんです。
ブラインドカーブの先に何があるか分からない山道で、しかもエスケープゾーンも当然なくて転倒したら死亡事故に直結する可能性が高い山道で、なんなら減速を促す為のガタガタ舗装がある山道で、バイクとタイヤを信頼してあんな速度でカーブを曲がるなんて、わたしじゃぜっっったいに、無理!!
死んじゃう。ぜっっったい死んじゃう。これは間違いありません。
でも、すれ違った多くのライダーはそういう走りを実際にしているのです。あんな狭くてグネグネしている道で、きっちり膝を擦っているんです。
どこで、どうやって、そのテクニックを磨いたのかは知る由もないけど、そのテクニックと度胸には同じバイク乗りとしてついつい尊敬の念を抱いてしまいます。きっとすごく練習したんでしょうね。
「なんなのあの人たち?五月蠅いし怖い!」という家族の文句に対し、「その通りだ!全くもってけしからん!」と口先では同意しながらも、同じバイク乗りとしてはついそんな感情を抱いてしまったんです。
今は便利な時代で、そのような光景は全てドライブレコーダーで自動録画されているんですよね。家に帰ってからその映像を見て、うん、やっぱりこんな走りは無理だね、と再認識。
あの人たち、もちろん技術はすごいんだろうけど、それに加えてきっと頭のネジが何本も抜けてるに違いない。わたしとは人種が違うんだ。と言い聞かせ、自分は安全運転を徹底することにしましょう。あんなことしてたら命がいくつあっても足りません。
追記:やっぱりこの場所は定番の走りスポットの様子
しばらくのちにまた同じ場所を通りましたが、やっぱりまたたくさんの走りを楽しんでいる車両を見かけました。すっごい上手なんだけど、対向車からすると怖い!