XB-R系のリア周りをXB-S系化

BUELLというメーカーを深く知る前のわたしにとって、BUELLイコールS1(BUELL S1 Lightning)でした。

というのも、わたしがBUELL に興味を持つようになったのはある日、神戸の元町ですさまじくカスタムされたかっこいいS1を見かけて一目惚れしたから。コンパクトな車体、ショートフェンダー、スリムなガソリンタンク。メカメカしたエンジン周り。うーん、かっこいい!

それから数年後、勢いだけでこのXB9Rを所有することになるのですが、現車確認を一切せず入手したBUELL のリア周りにはなんともレーシーなシートカウルが装着されているじゃないですか。

あれ?あの日みたS1とは全然違う・・・!

フレームのゴツさもだいぶ違うけど、なによりもショートフェンダーじゃなきゃ、(わたしの思い出の)BUELLじゃない!!

調べたら、わたしが入手したXB9Rという車種は、同じBUELLでもS1とはそもそも世代もコンセプトも異なる車両であること、XB9Rではそのシートカウルが純正外装であること、兄弟車にはショートフェンダーでS1の系統であるXB9S/12Sがあること、そしてそのXB9S/12S系のリア周りならXB9Rにもそっくりそのまま移植できることが分かりました。

そうと分かれば、わたしの思い出のBUELLを目指してリア周りをXB9S/12Sのものに丸々取っ替えてやりましょう。

 

リア周りS系化に必要な部品

これだけ必要!

    • シート
    • 左右シートフレーム
    • リアフェンダー(兼テールランプベース)
    • ナンバー灯
    • アンダーカバー(兼バッテリーケース)
    • バッテリーバンド
    • リアショックリザーバータンクブラケット
    • リアブレーキフルードリザーバータンク、ホース

テールランプはXB-S系とXB-R系とで共通。

シートロックユニットとキーシリンダーはXB-S系とXB-R系で共通なんですが、それらを繋ぐシートロックワイヤーはXB-S系とXB-R系で異なります。XB-S系の方がずっと短いけど、XB-R系の長いワイヤーでも上手く収めることが出来れば十分使えます。すっきりさせたいならいっそのことXB-R系のものをちょん切る加工をしてやってもいいですね。

 

XB9Rのリア周りをXB-S系化する方法

XB-R系のリア周りの分解方法

何はともあれまずはレーシーなXB9Rのリア周りをごっそり取り外し。ざっくり言うと、

分解手順

  1. メインシート・タンデムシート
  2. タンデムステップ
  3. シートカウル
  4. アンダートレイ
  5. バッテリー、リアブレーキフルードリザーバータンク等フレームにくっついているものいろいろ
  6. シートフレーム

の順に取り外します。細かいことは気にせず、どんどん外していきましょう。

 

シートカウルの前側はシートフレームを覆うように取り付けられていますのでそのままでは物理的に外すことができません。が、所詮は樹脂製の部品なのでグイッと力ずくで広げてやれば外せます。割らないように注意!!

 

XB9Rに限らず、BUELL XB系の外装類を固定するボルトはT27のトルクスネジが多用されています。T27だけでもソケットを持ってるとラチェットが使えて作業が捗りますよ。

 

外せるものを外したら随分とすっきりした姿になりました。

 

ブレーキフルードリザーバータンクの比較

XB-R系のリア周りを取っ払ったので、お次はXB-S系のリア周りの組み立て・・・といきたいのですが、その前にリアブレーキフルードリザーバータンクとホースをXB-R系のものからXB-S系のものに交換してやります。シートレールを組み付ける前の方が作業しやすいんですよね。

XB-R系とXB-S系のリアブレーキタンクとホースは全然形が違います。

写真左側のXB-R系のタンクは固定用のボルト穴がタンク下部についているのに対し、写真右側のXB-S系のものは横についてます。ホースは見たらすぐ分かるようにXB-R系の方が全然長いですね。

 

XB-S系ではブレーキフルードリザーバータンクはシートレールのこのボルト穴で固定されます。すごーくぴっちりとした設計なのでXB-R系のタンクを流用しようとするとかなり工夫しないといけません。

 

XB-S系のリア周りの組み立て方法

ブレーキフルードリザーバータンクとホースを交換したら、いよいよXB-S系のリア周りの組み立て。

組付け手順

  1. 左右シートフレーム
  2. リアフェンダー
  3. リアショックリザーバータンク
  4. アンダートレイ
  5. バッテリー
  6. タンデムステップ

 

XB-S系のリア周りはフレームが分割できるし、外装パーツ自体が無いのでXB-R系よりもサクサク組み立てることができるでしょう。

 

苦労するポイントといえばバッテリーバンドくらいかな?

ゴムをグーッと伸ばしてフックに引っ掛けるだけの簡単な構造なんだけど、なんせフックが狭いとこにあるわ、細かい作業が必要な割にはゴムが硬いわで結構イライラさせられます。

 

ちなみにこのバッテリーバンドもXB-S系とXB-R系で異なります。形は似てるんだけど、XB-S系の方がXB-R系よりも長いのです。

この長さの違いはXB-S系のバンドがバッテリーの長手方向で使用するのに対し、XB-R系のバンドは短手方向で使用するから?なんて思ってたんですが、

 

これらのバンドはご覧の通りブラケット(ステー)を介して取り付けられるので、部品の共通化も簡単にできそうに見えます。どうせブラケットの形状が違うんだから、ゴムの長さを同じにしてブラケットで帳尻を合わせればいいのに。何で長さ変えたんでしょうね。不思議ダ・・・

 

違うついでで言えば、リアサスペンションの別体タンク(リアショックリザーバータンク)のブラケットもXB-S系とXB-R系とで異なります。

シルバーがXB-S系、ブラックがXB-R系です。取り付けボルトの位置やタンクの取り付け角度が全然違うんです。

 

XB-S系ではナンバー灯がテールランプと別に存在しているので、XB-R系のメインハーネスの場合はナンバー灯配線とアース配線の分岐も必要になります。簡単な作業だけど、忘れたらお巡りさんに停められてしまいます

 

本体フレームが共通なので当たり前っちゃ当たり前なんですが、意外と簡単にリア周りをXB-S系化できました。

 

XB-S系はシート下にECMやヒューズボックスも搭載されるのですが、XB-R系ではそれらはアッパーカウル内に搭載されるのでスカスカ。これならETC車載器も簡単に追加できそうです。

 

シングルシート化でもっとかっちょ良く!

XB-S系の純正シートって、意外とデカいんですよね。予想していたよりも、ずっと野暮ったいんですよね。特に上から見ると。

しばらくは我慢していたんですが、やっぱりどうも気に入らなかったので社外のシングルシートカウルを購入してきました。

 

サクッと交換。

純正シートのようにワンタッチで外せない!とか、乗るとギシギシ音がする!とか、いろいろ困った点もあるけど社外のFRPだとかカーボンパーツなら避けられない問題ですよね。パーツがあるだけ有難い!そしてそんな問題が些細に思えてしまうかっこよさ。

うん、これぞ(わたしの思い出の)BUELL!!って感じの見た目で大満足。