自転車遊び

サドルの質感がバイクに及ぼす影響はとても大きい。セライタリアの安価なサドル『SPORT GEL FLOW』

 

バイク(オートバイ)にせよ、バイク(自転車)にせよ、わたしが真っ先にカスタムしたいと思う部品の一つがシートサドル。お尻を乗っけるところ。わたしのバイク人生がクルーザー系からスタートしたこともあって、いまだに合皮や革で作られている部分の質感には強いこだわりがあるんです。

性能とか快適性よりも、大切なのは質感とデザイン。オートバイにせよ自転車にせよ、スポーツ走行するわけじゃないしね。

本日はそんなシート・サドルのうち、自転車、とくにMTBのサドルのお話です。

 

サドルはセライタリア製品を使用中

わたしの自転車部門は現在ロードバイクのニローネ7とマウンテンバイクのケーキ2の2台体制ですが、サドルはどちらもSelle Italia(セライタリア)のものを使用しています。

ロードの方はFLITE GEL FLOW TI316レール

これがわたしにとって初めてのセライタリア製品。真っ赤なレザーとケブラーっぽい素材の組み合わせがとても魅力的だったのです。金属部分はチタン。バイク(オートバイの方)だと縁のなさそうなリッチな仕様です。バイク(オートバイの方)ではこんな派手なレザーはかなり抵抗があるけど、自転車のサドルならギリギリ冒険できるんですよね。白いフレームとの相性もよく、もう数年使っていますがいまだにお気に入りのデザインです。

このサドルはクッションが厚いコンフォート系のサドルらしいけど、うーん、わたしにはそれほど合っていないのか、見た目から期待するほど長距離が楽になるっていう印象はありません。

 

MTBの方はSLC Carbonio GEL FLOW

1つ目のFLITE GEL FLOW TI316レールが良かったもんだから、引き続きセライタリア製品で探した結果、このカーボン感たっぷりのものを探し当てました。派手さは無いけど、このデザインはわたしにとってドストライク。表皮の質感、各部のカーボン、ステッチの入り方、ロゴの入り方・・・全てが完璧だ!

こちらは先程のFLITE GEL FLOW TI316レールよりもさらに見た目だけで選んだのですが、意外なことに長距離乗った際の楽さはこちらの方が上。サドルの厚みそのものは薄いですが、大きく開口した形状がわたしに合っていたのかもしれませんね。

 

知らぬ間にMTBのサドルに傷が!!

そんなお気に入りのサドルたちですが、ロードバイクにせよMTBにせよ、自転車はスポーツ用品なので使用していくうちの傷んでいくのは避けることができません。盆栽じゃないからねー。

とくに深刻なのがMTBに取り付けているSLC Carbonio GEL FLOWの方。こっちの方がよりお気に入りだというのに、無残にもこのような傷がついてしまっています。山でコケたり、トリックの練習してアスファルトの上で転んだり、まぁいろいろやらかしているので、これでも随分マシな方ですが。

幸いなことにダメージは表皮部分ではなく、端っこのカーボンの部分ですから、これならDIYで比較的綺麗に補修できそう。なのでこれ以上傷が深くなる前に、このサドルはしばらく取り外して補修作業に取り掛かるようにしましょう。

 

修理中の代替パーツに『SPORT GEL フロー』を購入

このブログでは何度も紹介していますが、カーボンの補修となると結構時間が掛かるんですよね。どの程度こだわるかにもよりますが、綺麗に補修するには樹脂を塗って、乾かして、削って、という作業を何度も繰り返す必要があるからです。

その間自転車に乗ることができないのは嫌なので、今回の作業の為にスペアとなるサドルを購入しました。なんでもよかったんですが、せっかくなので今回もセライタリアの製品からチョイス。でも今回はこれまでと違い、見た目や性能は一切考慮せず、価格のみを重視して購入しました。

 

『SPORT GEL FLOW』はセライタリア最安商品

というわけで、こちらが今回購入しましたサドル『SPORT GEL FLOW』です。

サドルなんて安いものは1,000円以下でも購入出来ますが、せっかく購入するなら今後もスペアとして末永く使うことができるよう、きちんとしたメーカーのものにしようと思ったのです。サドルメーカーには様々な有名メーカーがありますが、これまで同様今回もセライタリアの製品をチョイス。

セライタリアの製品は多くのラインナップがあるので、たかだか2つ使用したことがあるだけのわたしが多くを語れるわけではないですが、少なくとも今のところはこのメーカーの製品への印象は全く悪くありません。

 

パッケージには、『MEDIOFONDO』と『CYCLE-TOURING』の用途にばっちし!といった記載があります。多分。

Google翻訳で調べても『MEDIOFONDO』の意味はさっぱり分からなかったけど、『CYCLE-TOURING』って記載からも恐らくコンフォート系のサドルってことでしょう。見た目もかなりぶっとりしているし。

この製品は『スポーティな見た目と快適性のバランスを程よく兼ね備えたエントリー向けモデル』と紹介されているとおり、セライタリアのエントリーモデルです。エントリーモデル自体は各シリーズにそれぞれ存在しているので複数あるみたいなんだけど、この『SPORT GEL フロー』だけは唯一なんのシリーズにも属していないんです。そして価格は現行ラインナップでは最安値(それでも一般人の感覚からすると決して安くはないんだけど)。

どのシリーズにも属していないことや、最安値ということを考えると、もしかするとこのサドルはセライタリアの真のエントリーモデルという位置づけなのかもしれません。

 

廉価版らしく各部の質感はチープ

これは価格とトレードオフなので仕方がないけど、手持ちのセライタリア製品と比べるとどうしても各部の質感は劣ると言わざるを得ません。

最も肝心な表皮部分の質感は、単体で見ると決して悪くはありません。

 

よく見るといかにも合皮って感じの質感なのは気になりますが、まぁ廉価版なので贅沢を言ってはいけません。

 

表皮部分の質感なんて些細な問題に感じてしまうくらい、決定的に違いを感じるのが裏側の質感。サドルの裏側ってネット上で画像は紹介されていないし、実物を見てもパッケージ状態では見えないようになっていたのでこれは完全に盲点でした。ひっくり返した瞬間、あまりのプラ感にびっくりしました。めっちゃ、びっくりしました。

 

廉価版だからチープなのはある程度覚悟していましたけど、これは8,000円弱の価格の製品の質感か?といわれると、ちょっと安っぽすぎるよなーっていうのが正直な印象です。MADE IN ITALYと誇らしげに表示するくらいなら、バリくらいなんとかして欲しいところ。

好意的に捉えれば、質感は潔く切り捨てて、その分他の部分にコストを掛けた実用性重視の製品とも言えます。でも、わたしは性能よりも見た目派なんだよなー。

 

レールはFeCアロイ。セライタリアの製品ではレールの素材に多くの種類がありますが、これは中空ではない鉄系合金のようです。それめっちゃ重いんじゃない?って思ってしまいますが、そして実際にこのサドルはそこそこ重いのですが、むっちゃ高価なレース用サドルとの重量差は200~250g程度。その為の価格差が7万円・・・。たかが250gと捉えるか、250gも!と捉えるかは各々の価値観次第かと思いますが、庶民であるわたしの金銭感覚からすると、軽量化ってとても贅沢なものだと思い知らされます。

 

ケーキ2から取り外した同じくセライタリア製のSLC Carbonio GEL FLOWと並べますと、両者の質感が随分違うことが分かります。

 

どちらも表皮は合皮なんでしょうけど、SLC Carbonio GEL FLOWの表皮の方が素人目にみてもいい物っぽい雰囲気が漂っています。単純な艶の強さだけではなく、なんというかより本革に近い質感なんですよね。逆にSPORT GEL FLOWの方が合皮感がめっちゃ強いです。

 

裏側の質感は比べるのが失礼なくらいの違い。実用上は全く問題無いんだろうけど、価格差が如実に現れていますね。

 

シルエットはもっちりでっぷり

今回購入したSPORT GEL FLOW、早速ケーキ2に取り付けました。

取り付けた瞬間、これはやっちまったなーっていうのが率直な感想です。コンフォート系のサドルをMTBに取り付ける時点でどうかと思う人もおられると思いますが、わたし自身もこんなに見た目が変わるとは思っていませんでした。

コンフォート系だから仕方がないけど、サドルの形状はもっちり。でっぷり。これまでスポーティーな雰囲気だったわたしのMTBが、一気にもっさりとした雰囲気となってしまいました。ままちゃりの雰囲気に少し近付いた感じ。

今回のことで、サドルの質感とデザインがバイク全体に印象に及ぼす影響ってわたしが思っていたよりもずっと大きいということを実感しました。これまでサドルの質感には強い拘りを持っていたつもりですが、今回の失敗でその考えは一層強くなりましたね。

サドルの質感やデザインで妥協してはいけません。

 

乗り心地は思ったよりも硬め?

見た目はちょっとアレだけど、MTBでソロキャンプにも行くわたしとしては、その座り心地には少々期待を寄せていました。

まだそれほど距離は乗り込んでいないけど、この点は今のところちょっと期待外れでしょうか。もっちりとした見た目から想像する通りのクッション性はあるんだけど、一方でサドルの端っこ部分がお尻に刺さるような硬さを感じるのです。これはきっとわたしのお尻との相性の問題なのでしょうが、これって使い込んでいくうちに馴染んでくるのでしょうかね?

 

早く元のサドルの補修作業をしてしまおう

というわけで、今回はスペアとして購入したセライタリアのSPORT GEL FLOWのご紹介でした。

廉価版とはいえ定価は8,000円弱もするサドルですから、庶民の感覚からすると結構お高い製品です。それにもかかわらず、質感は残念だし、座り心地は少なくともわたしにはあまりマッチしていない感じで、今回はちょっと失敗したかなー?というのが率直な感想です。

質感・デザイン・座り心地ともに以前から使用しているSLC Carbonio GEL FLOWの方が圧倒的に勝っているので、はやくそちらを補修していきたいと思います。いろいろ不満はありますが、それまではこのSPORT GEL FLOWに頑張ってもらいましょう。

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