Cake2 GS キャンプ

フルサスMTBでキャンプってどうなの?デメリットはやっぱり積載能力の低さ

 

 

ダートのあるキャンプ場はマウンテンバイクでいきたい

今年の10月はかなり暑い日もあって全然秋っぽくなかったですが、ここ最近は朝晩だけでもしっかりと冷え込むようになり、ようやく少しは秋らしくなってきました。まだまだ日中は暑いですけどね。

秋といえばキャンプのベストシーズン。

キャンプって楽しい一方でいろいろな不快要素もたっぷりあるわけですが、秋になると不快要素のうち暑さがほぼ無くなります。この2つがなくなるだけ不快度はかなりマシになりますね。代わりに夜と朝の冷え込みという要素が追加されますが、これは装備次第で簡単に解決できます。暑さと虫だとこうはいきません。

わたしはキャンプにはビューエルさんで行くことが圧倒的に多いんですが、最近キャンプ仲間と使うことが多いキャンプ場には少しハード目なダートがあり、どう考えてもロードスポーツであるビューエルさん向けじゃないよなぁと思っていたんです。

画像では一見ただのダートなんだけど、かなり盛大に陥没している場所などもあり、その内大切なビューエルさんを倒してしまうんじゃないかと毎回ヒヤヒヤしていました。

そんなわけで、このキャンプ場を使う時は是非ともMTB(マウンテンバイク)で行きたいと思っていたんです。せっかく手間暇掛けてバラ完で組み上げたんですからね。バイクなら嫌だと感じる荒れた路面も、マウンテンバイクならむしろ楽しみに変わるはず。

しかしながらわたしのMTBはフルサスマウンテンバイク。

自転車でキャンプっていったら昔ながらのランドナースタイル、もしくは最近ではバイクパッキングスタイルのロードバイクやグラベルロードが圧倒的に主流です。積載にもロングライトにも向いていないとされるフルサスマウンテンバイクでキャンプ用品を積んだライドってどうなの?って気になっていたんですが、実際にやってみてどう感じたのがご紹介したいと思います。

 

フルサスMTBのデメリットはやっぱり積載能力の低さ

というわけで、これがわたしのフルサスMTB『ゲイリーフィッシャー・ケーキ2GS』にキャンプ道具を積載した状態。これで1泊のソロキャンプに行ってきました。

キャンプ道具のうち、テントやシュラフといった嵩張るものをフロントキャリアに固定しています。わたしのこだわりのコットもここ。コットは2.6kgもありなんとテントよりも重たいんだけど、何が何でも持っていきたいという強い意志をわたしは持っているのです。コットの寝心地は、もう、まじ最高。

そして残りの荷物は全てバックパックに背負うスタイル。背中が汗だらけになるからなるべく背負いたくないんだけど、これ以上フロントキャリアには積めないんだから仕方がありません。

 

マウンテンバイクといえばサスペンションを装備しているのが特徴なのですが、快適な乗り心地をもたらしてくれるサスペンションは荷物の積載には全く向いていません。リジットフォークの自転車ならアクスル左右とステムアンダーの3点を使って取り付ける安価なキャリアがたくさんありますが、サスペンションフォークの場合はストロークの都合上ボトムケースのみでキャリアを取り付けないといけません。

現状、そのような取り付け方法ができるキャリアはスーリーの『パックンペダル ツアーラック』くらいしかありません。スーリーは車のキャリア用品で有名なスウェーデンの会社ですが、パックンペダルはそのスーリーの自転車用品ブランド。車のキャリア同様、造りはすっごくいいんですがその分お値段もなかなか立派です。

Amazonなんかではもっと簡易的な造りのノーブランド中華製品もちらほら見かけますが、取り付けに必要な部品の一部は自分で用意する必要があるなど、かなりヤバそうな口コミを見かけます。

 

このツアーラックはリアにも取り付けることができるので、2つ購入すれば前後にサスペンションのあるフルサスマウンテンバイクでも前後にキャリアを設けることができます。ツアーラックを2つ購入する費用があれば安価なクロスバイクが買えてしまうのでコスパは超絶悪いけど、サスを活かしながらキャンプ向けの車体にチェンジさせることができるのです。

ところが、わたしのゲイリーフィッシャー・ケーキ2GSはリアのフレームがカーボンになっているので、残念ながらリアにキャリアを取り付けるのは断念。取り付け自体はできるかもしれませんが、このキャリアはベルトでギュッと締め付けるようにして取り付けるので、どうしてもカーボンの割れが気になってしまうのです。

 

フルサスマウンテンバイクでのキャンプライドはどうだった?

先程の状態で片道30kmほどキャンプ道具を積んで出掛けたのですが、感想としては全く問題ありませんでした。ただし、全く楽しくもありませんでした。荷物満載状態だとダートを楽しむどころではないのと、荷物を背負うことによるムレが気になっちゃいます。

 

フロントの切れ込みの強さには注意が必要

これは見たまんまなんですが、車体への荷物の積載はフロントキャリアに集中していますから、完全なフロントヘビー状態。嵩張るだけでそれほど重たくないものを中心に積んでいるんですが、それでも低速状態だとハンドルのふらつきにはかなり気を使います。少しでもハンドルが切れると、途端に自転車が倒れてしまいそうになる感じ。しかしながら、それもある程度の速度になると特に気にはなりませんでした。

この点はフルサスマウンテンバイクだからというわけではなく、荷物を積んだ自転車ならどんな車種にでも言えることですね。

 

荷物を背負うのはやっぱり不快度マックス

冒頭で秋らしくなってきたとは書きましたが、日中はまだまだ暑いです。

なので背中にたっぷり荷物を背負っていると、背中がムレて汗だらけになります。キャンプ場に着くなりまず着替えです。不快度マックス。

自転車に乗っている時の爽快さを重視するなら、荷物は極力自転車側に積むべき。でもフルサスマウンテンバイクは荷物の積載性能がとても低いので、大抵の場合荷物を背負わなくてはいけないのが最大のデメリットでしょうね。

 

ドロッパーシートポストは超便利

マウンテンバイクらしい装備の中でもっともいいなと感じたのがこれ。ドロッパーシートポスト。

本来は山での下りの時にシートを一瞬で低くするための装備なんだけど、荷物満載の街乗りではこいつが本当に便利なのです。乗車姿勢が一定だと疲れるので、定期的にシートの高さを変えるのにとても便利。そしてそれ以上に便利なのが信号待ち。シートが高いと荷物満載の自転車を支えるのが大変ですが、シートを低くすると足つきべったりで楽に自転車を支えることができるのです。

 

乗り心地は快適そのもの

キャンプ場へのルートには市街地もあったんですが、市街地だとどうしても歩道を走行せざるを得ない場面ってありますよね。荷物満載だと特に歩道などの段差には気を遣う必要がありますが、この点は全くといっていいほど気にはなりませんでした。

太いタイヤによるエアークッションと、前後に装備したサスペンションのおかげで路面や段差の衝撃は全くといっていい程伝わって来ません。路面の状態を気にしないでいいっていうのはストレスフリーでとてもいいですね。

 

キャンプにいくならハードテイルマウンテンバイクが一番では?

というわけで、今回はフルサスマウンテンバイクでキャンプライドに行って感じたことをつらつらと紹介させていただきました。

フルサスで街乗りってどうなの?という質問はよく見かけますが、フルサスでキャンプライドってどうなの?という質問は見たことがありませんでした。なので結構心配だったんですが、実際やってみると全く問題はありませんでした。荷物の積載だけが大きなデメリットですが、それもキャリアの選定やバックパックで一応は解決できますからね。快適かどうかは置いておいたとして。

フルサスマウンテンバイクのデメリットとしてよく挙げられる重たさペダリングロスは全く気になりませんでした。重さは荷物の重量を考えたら些細な差に過ぎないし、ペダリングロスが気になるようなスピードやパワーではそもそも走りませんから。

最近出かけているキャンプ場にはダートが豊富にあるので、到着して荷物を降ろしてからマウンテンバイク遊びができるのはとても良かったです。でも所詮はキャンプ場周辺なので、マウンテンバイク遊びといってもフルサスマウンテンバイクは完全にオーバースペック。

フレームの頑丈さや路面からの衝撃の吸収性能を考えると、ドロッパーシートポストとキャリアを取り付けたクロモリフレームのハードテイルマウンテンバイクがキャンプライドには一番向いているんじゃないでしょうかね。そんなフレームも既に手元にありますから、今度はキャンプ用のハードテイルMTBを組み上げようと計画しています。

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