コロナが収まったら、俺、キャンプに行こうと思うんだ…
な~んて漫画のようなことを言っていたら、本当に全然収まる気配がないじゃないですか、新型コロナウイルス。緊急事態宣言やら諸々の自粛の効果のほどはわたしは専門家じゃないのでアレコレ言える立場ではございませんが、決まったからには一応しっかりと諸々の自粛をしております。バイクでキャンプ行きたいよ~。
そんな悶々としているわたしの元に、3ヵ月ほど前に注文していたVENTURA(ベンチュラ)のキャリアが届いたんですよね。これが届いたからといってとてもキャンプなんかにいけるようなご時世じゃないけど、届いたからには早速取り付けよう!
ビューエル用もあるベンチュラのバイクパックシステム
というわけで、こちらがベンチュラのキャリア『バイクパックシステム』です。
この製品は一見ただのグラブハンドルのようで、実際に基本となる車種別のベースキットはまさにグラブハンドル。しかしながら、そのグラブハンドル部分が脱着可能になっていて、代わりにをオプションパーツと交換することでキャリアとして使うことができるんですよね。キャリアとなるオプションのラックも3種類あるので、自分の用途にぴったりの寸法のものを選べます。でもキャンプ道具の運搬に使うならパックラック一択でしょうかね?せっかく交換可能なんだからもっと種類があったら面白いのに。
これだけなら便利なパーツだねぇ…ってだけなんだけど、このベンチュラのキャリアの強みはなんといっても車種別キットの多さ。そうです、そうなんです。絶版マイナー車であるビューエルさん用のキットもしっかりラインナップされているし、少しばかり時間はかかるけれど今でもしっかり新品が手に入ります。車種別のベースキットとオプションのパックラックでだいたい2.5~3万円程度なので造りの割に決してお安くはないのですが、ワンオフでキャリアを製作することを考えると破格の安さ。キャリアをワンオフで作ったら5~10万円程度はしますからね。マイナー車乗りにとっては超助かるパーツなんです。
わたしのビューエルさんはXB9Rですが、シートフレームはS系のものに交換しておりますから、XB12S用のものを注文。品番はBSBU009Bでした。注文してから3ヵ月程での到着。
ベンチュラっててっきりメーカー名だと思っていたら、Dold Industries社っていうニュージーランドの会社のブランドのひとつなのだそう。ニュージーランドの製品でも、ちゃんと日本語のマニュアルが付属しているので英語が苦手な人でも安心。どこに貼ったら良いのかわからないようなステッカーも付属しております。この製品に限らないけど、もしバイクに貼って欲しいという想いでステッカーを付属させているんだったら、もう少しバイクに貼りやすい大きさにした方が絶対いいと思うんだけど…。下手したらバイク本体のメーカーロゴと同じくらいの大きさなんですもん。
取り付けは簡単だけど、やや精度が甘い?
それでは早速取り付けましょう。
取り付け方はとっても簡単。車体に左右のベースフレームを取り付けて、その先っぽにグラブハンドルかオプションのキャリアを取り付けるだけ。
というわけで、まずはベースフレームの取り付けを。ベースフレームはシートフレームのタンデムステップ取り付け部と、バッテリートレー取り付け部を利用しての片側2か所での固定となります。もちろんタンデムステップブラケットとの併用は可能。
というか、併用しないとちゃんと取り付けできず、こんな感じでシートフレームから浮いちゃいます(トルクスレンチで指してる部分ね)。もちろん、このまま締め込めばベースフレームが曲がったりネジ穴を破壊してしまうことになるので絶対にやめましょう。
なので、わたしのようにタンデムステップを取り外している場合はその厚みの分だけスペーサーをかませる必要があります。3/8のボルトなので、M10のスペーサーがぴったり。高さは13mm程度でしょうか。市販品では12mmのスペーサーが入手できますので、これに1mm厚のワッシャーを併用すればオッケー。
スペーサーの取り付けは後回しにして、その前にまずは全体の仮組みを進めましょう。新しく組み付けるパーツは何があるか分からないから、まずは必ず仮組みをするのです。
左右のベースフレームを計4か所のボルトで取り付けたら、あとはその先っぽにグラブハンドルを差し込んで固定するだけで完成。とっても簡単でしょ?
…と言いたいんだけど、このグラブハンドルを差し込むのが結構きついんですよね。グラブハンドル固定するネジを緩めたらスコスコ簡単に差し込めるもんだと思っていたのに、実際は結構無理矢理押し込むような感じ。まだベースフレームの取り付けボルトもゆるゆるの仮組み状態だというのにここまで脱着がシブいのはかなり予想外。本締めしたらもっとシブくなるんじゃない?
そのシブさのせいで、新品のグラブハンドルは早速傷だらけに。なんてこった!!
ベースフレームを車体に取り付ける前に試した感じでは、ベースフレームとグラブハンドル差し込み部の精度自体には全く問題は無かったんですよね。スコスコ簡単に抜き差しできます。なので、このシブさの原因はベースフレームの車体取り付け部に関する精度が悪くて2か所の差し込み部が明後日を向いているか、もしくはビューエルさん側の精度が悪いかのどちらか、もしくはその両方なのでしょう。普通なら社外パーツのキャリア側を疑うんですが、なんせビューエルさんはアメ車なので車体側の寸法も相当怪しいのですからねぇ…。
モヤモヤするけど、わたしの場合は日常使いするような部品じゃないから我慢するとしましょう。恐らくベースフレームごと脱着するような運用になると思うから、そもそもこの差し込み部を多用することはないはず。
今回は仮組みだけですが、実際に使用する時はこんな感じでタンデムステップブラケットの代わりにスペーサーを入れればタンデムステップを取り外していてもオッケーでしょう。
取り付けるとこんな感じです
キャリアなんて完全に機能性重視のパーツですが、それでもやっぱり気になるのは外観。というわけで、ビューエルさんにベンチュラのバイクパックシステムを取り付けるとこんな感じになりますというご紹介。
まぁ横から見ると、意外とそれほど存在感はありません。シートフレームと平行に黒いパイプが追加されるだけですからね。この画像のとおり、それ程気になりません。横から見る限りはね。
ところが、真横以外から見ると存在感がすっごいです。ショートなビューエルさんのリア周りが、一気にゴツくなっちゃいます。機能部品だから仕方がないけど、これは存在感ありすぎ!
キャンプに行くときだけキャリアに交換して、それ以外の時はグラブハンドルを取り付けておけば普段使いできんじゃね?ってちょびっと期待していたんですが、これだけ存在感があるとわたし的にはその使い方は無いかな~。シュッとしたリア周りが好きすぎてわざわざS系のリア周りに総とっかえしているんだから、それを台無しにするのは許されません。やっぱり普段はベースフレームごと取り外しですね。
そして激しく主張するVENTURAロゴ。お願いですからこんなもん貼って出荷しないで!
この主張の激しいステッカーですが、糊を残さず簡単にはがすことができるのはメーカーの良心でしょうか?もちろん長いこと貼りっぱなしにしているとはがれにくくなる可能性もあるので、気になる人は速攻で剥がしましょう。
ここが結構気になるんですけど…
この製品の最大の特徴であるグラブハンドル部の脱着のシブさが当然最も気になるんですが、それ以外に結構気になるのがこちら。
またもやグラブハンドル差し込み部なんですが、これ、見ての通り下側のパイプの内側に上側のパイプを差し込む構造なんですよね。これってつまり雨が降ったら上側のパイプを伝って下側のパイプ内に雨水が浸入したり、段差に水が溜まってしまう可能性があるってことで、要するに錆びやすいんじゃね?ってことです。脱着のシブさで塗装が傷ついているのであれば、より一層錆びやすくなるはず。
わたしの場合は普段はベースフレームごと車体から外しておくつもりだし、そもそも車体も室内保管なので錆びについてはそれほど神経を尖らせる必要は無いんですが、このパーツを付けっぱなしでかつ屋外保管の人はこの差し込み部の状態については少し気にしておいた方がよいかもしれませんね。